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アルミベルハット製作
S1とS2はPCDも違いますが
ローターのオフセットも違うのです。
エリパで購入した、APレーシング製ローターを使った
2ピースブレーキローターを見て、あれっS1簡単じゃん。
と思い、APレーシングのカタログを眺めると
D47の315×28と言うのがあるじゃないですか~
アルミ部材を
いつもの材料屋さんにて発注。
材質は、理想は、A2024。ただし、日本ではあまり流通していない為品質が安定していません。
これは、材料屋さんがおっしゃってた事ですが
ある意味、マイナーな材質で、資源国ではない日本では致し方ありませんね。
そこで、流通量も多く、品質の安定している
A2017をチョイス。失敗も含め、φ230×30を5枚ほど切り出し
いつものように、エスケースピードさんにて削り出してもらいました。
ちなみに、A7075(スーパースーパージュラルミン)をベルハットに使うのは
やめましょう~7075は急激な熱変化で割れる可能性があります。アルミのしなやかさを無くして
強度(硬度)を上げたのが7075の特性なので
正直、ブレーキには向きません。それでも、最強材料なので
コマーシャルしているショップもありますが、、
気持ちは分かるのですが、リスクは有りますよね。

どの材料を使っても、基本、切削後表面処理は必要です。
今回も、古くからのお友達である
大正15年創業の、株式会社 川崎さんに持ち込みます。
クルマ趣味つながりで、今回電話したら、エリーゼで来て~と言われたので、お披露目がてら

川崎

後ろのパートさん達の自転車が場違い感を醸しだしてます、、

さて、アルマイトですが
正式には、陽極酸化処理と言います。
名前のとおり、電解液に漬けて電気を流し酸化皮膜を作ります。
流す電圧と漬けている時間に比例して皮膜の厚さが決定しますが
よく、硬質アルマイトとか言いますが、
単純に作業時間が倍とかなってしまいますので
あまり一般的ではないらしいです。
ちなみに、以前、某ヨーロッパ製のアルマイト加工された製品を持ち込んだ時(色を変えてもらう為)
そんなに特殊な部品では無かったのに、硬質アルマイト程度の硬さがあり
不思議に思いましたが、川崎さん曰く
「皮膜の硬さ(厚みだけでなく)は、電圧×時間だけでなく、電解液の温度に左右されるから
日本と違い、緯度の高い場所では自然に硬質アルマイトになるのだろう」
って事でした。
今回訪れた際も、ここでしか処理できない
模型のダイキャスト製キャブレターのアルマイト処理の梱包をお手伝いしました。
ここでしか処理出来ない案件みたいですよ。
柔らかな素材は硫酸イオンが溶かしちゃいます。ダイキャストはスだらけですので
通常は、アルマイト処理出来ないのです



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陽極酸化処理が終了してお化粧です。

染色

着色と言いつつ、実際は染色です。
金属ですけどやってる事は布の染色と同じなのです。
このように、色の入ったタンクに漬けて染めるのですけど
この際も、漬ける時間で発色具合が決まります。
この辺りも、製品として同じ色合いにして納品するのは
日本ならではのノウハウの蓄積が必要だな~と思う部分です。
特に、今回お願いした
通称、「アッハムゴールド」
数年前に中国に売却され、安かろう悪かろうな中国製となりましたが
ノウハウを元に新会社
X.A.M ザムとなり、めでたくまたまたこちらで、アルマイト処理をすることになりました。
アルマイトの発色ってもちろん材質によるのも大きいのですが
染料も大きく関わります。
気に入った色があると、何時までもその色があって欲しい。
その為には、こうした高品質でモノづくりする企業は必須です。
今のところ、中国企業にその部分を期待するのは
自分の知ってる範囲ですが、ムリだな~と感じます。

決定

色合いを確認して、

定着

封孔処理します。
まあ、蓋をする感覚です。

アルマイト

そして完成!

完成

今回は、AP純正のベルマウントを使いましたが
完全なフローティングにせず、ほとんど同一寸法でマウントしています。
サーキットオンリーなら、また、温度がかなり上がるなら
APの指示書では、0.15~0.25の間で浮かすように書かれてますが
まあ、管理人の使用用途では必要無いでしょう。


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